三之助 あふれるムサコ愛!料理人 笠原将弘

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  • Опубликовано: 26 дек 2016
  • 三之助「みなさんこんにちは、噺家の柳家三之助でございます。よくその街に生まれ育った人のことを何々っ子といいますよね。落語にも江戸っ子であるとか、下町っ子というのがずいぶん出てまいります。今日は、こちら武蔵小山に来ておりますので、生粋の武蔵小山っ子をご紹介したいと思います。言いづらいですね、武蔵小山っ子ね」
    笠原さん「師匠。言いづらそうですね。武蔵小山っ子、ムサコっ子で大丈夫です」
    三之助「ムサコっ子」
    笠原さん「我々はムサコっ子と言っております」
    三之助「みなさんそう言ってる? その方がリズムが良いですね」
    笠原さん「いいですね。可愛らしいです」
    三之助「そんなあなたもムサコっ子ですか?」
    笠原さん「生粋のムサコっ子の笠原 将弘(まさひろ)です。よろしくお願いします」
    三之助「じゃあやっぱりこの街を愛してやまない?」
    笠原さん「愛しすぎて大変ですね」
    三之助「愛しすぎて大変?」
    笠原さん「国籍 武蔵小山って言ってますからね」
    三之助「すごいね。なんでも日本料理のシェフをされているということで」
    笠原さん「はい。日本料理のお店をやっております」
    三之助「今日はこの武蔵小山の事もかなりディープに、またご自身の事も伺いたいと思いますので、よろしくお願い致します」
    笠原さん「よろしくお願いします」
    ナレーション「旬の素材を使った独創的な和食も大人気。注目の若手料理人として多忙な日々を送る、笠原シェフですが、地元、武蔵小山を思う気持ちは決して変わりません。ムサコのイベント、『たけのこ祭り』には毎回参加。自ら考案したタケノコ汁を、なんと3,000食分も作っているそうです」
    笠原さん「武蔵小山って位置的には下町ではないんですけれども、なんか下町っぽい、人間同士のつながりが深いところもありますし。あと単純に何でもそろって便利っていうのもありますよね。ちっちゃい頃なんかは、商店街歩いてれば知っている人ばかりで、悪い事すれば怒られましたしね」
    三之助「昔の人間関係がまだ残っているような」
    笠原さん「ありましたね。お金足りなかったらツケにしてくれたりとかね、昔は」
    三之助「いいですね、それは」
    ナレーション「笠原シェフに連れられてやって来たのは、日本食料理の『衛藤(えとう)』です」
    笠原さん「ここはですね、もともと僕の実家だった 『とり将(とりしょう)』というお店だった場所なんですよ」
    三之助「ここが?」
    笠原さん「ここがそうなんです。もともと両親がやっていたお店で、父親が亡くなった後に僕が継いで、僕も4年半やってました」
    三之助「この場所で?」
    笠原さん「この場所ですね。今は『とり将』という名前ではなくて、僕の修業時代の弟弟子が独立して日本料理のお店を営んでいまして、だからちょっとキレイになってしまいましたけれども」
    三之助「そうですか」
    笠原さん「当時よりもおしゃれな感じになってしまいましたけれども」
    三之助「こんにちは」
    衛藤さん「どうも、はじめまして。衛藤と言います」
    三之助「衛藤さん。今日はこちらをお借りしてちょっとお邪魔しております」
    三之助「笠原さんはこちらのお店が生まれた時からあって、焼き鳥屋さんですよね。焼き鳥屋のせがれとして大きくなったわけですけれども」
    笠原さん「やっぱり父親を見ていて、手に職があって腕一本で食っていくっていう世界がカッコイイなって。父親にその話をしたら、日本料理だったらいい修業先を俺が探して紹介してやる、ということになって。それで、そのまま懐石料理のお店に修業に行って。でもいつか自分のお店をと思っているうちに父親が病気で亡くなってしまって。最終的に実家のとり将を4年半やったんですけれども、この4年半がかなり自分を料理人として伸ばしてくれた気がしますね」
    三之助「第2の修業時代ということですかね?」
    笠原さん「そうですね。特に師匠とかはいないんですけれども、全部自分で考えて、全部責任も自分に来るっていうこの4年半が前の9年間の修業に匹敵するくらいの、中身の濃い時間だったなとつくづく思いますね」
    ナレーション「ここで『衛藤』の厨房をお借りして、冬の味覚を代表する、かぶら蒸しを、特別に品川かぶを使って、作っていただきます」
    三之助「こちらの厨房は以前、お店は違ってますけれどもここに立ってたって事になるわけですよね」
    笠原さん「そうなんですよ。ちょっとウルっときますね。久々にここに立ったんで。もうここを離れて10年ほど経ちましたからね。随所に当時と同じ棚とかありますからね」
    ナレーション「『とり将』を継いだ際に、笠原シェフは、懐石料理店で学んだ料理を、焼き鳥屋のメニューに取り入れ、話題を集めました。かぶら蒸しも、そのひとつ。師匠、お味の方はいかがでしょうか?」
    三之助「美味しいですね。元の材料の味がとてもよく出ているっていうところですよね。どこも出っ張っていなくて、とても良い味でございます」
    ナレーション「商店街から一歩 路地に入ると、雰囲気が一転するのもムサコの魅力。昭和の面影が残るこの一角にも、笠原シェフゆかりのお店があります」
    三之助「こんにちは」
    笠原さん「こんにちは。どうも、ご無沙汰してます」
    三之助「なんでもこちらは笠原シェフが行きつけの、おすすめのお店だって聞いて来たんですけれども」
    落合龍雄さん「笠原シェフなんて言うとどうも他人みたいな気がしちゃってね。私らは子どもの頃からマー君って呼んでいるんですよ」
    三之助「マー君? マー君ですって」
    笠原さん「僕、将弘(まさひろ)ですから」
    三之助「そうですね。じゃあ今日はマー君のお話をじっくりと聞かして頂きたいと思います。よろしくお願いします」
    三之助「家族ぐるみのお付き合いなんだそうですね」
    落合龍雄さん「そうですね。マー君が幼稚園の頃からずっとマー君のお父さんとお母さんとは親しくさせてもらっていたから」
    笠原さん「カウンター越しにお寿司の握り方とか子どもながらに見ていましたしね。ああやるんだなとか。貝のさばき方とか。貝を包丁で切り身を入れてまな板にパンッて叩きつけるとかここで覚えました」
    落合龍雄さん「マー君が中学時代の頃だと思うけど、お父さんと一緒に来てね、お父さんがカウンターの端からずっと一通り握ってやってくれって言って、食べ終わってからUターンして戻って食べたくらいに食べてたからね。数にすると50~60食べたのかもしれないね」
    笠原さん「中学の男の子にそんなお寿司食べさせちゃダメですよ」
    三之助「すごいね。そうだね。その頃にカウンターに座って好きなものってのは、お父さんも相当勇気がある人ですね」
    落合登美さん「ちょこちょこテレビに出るようになったじゃないですか。みんな小さい頃から知っているマー君なんで、自分の子どもじゃないんだけれども、やっぱり我が子が出ているみたいにみんな思うから。どうしても笠原シェフなんていうのはね、言えないんですよ。マー君になっちゃうんですよ。いくつになってもやっぱりマー君になっちゃうんですよね」
    ナレーション「ムサコの皆さんに愛されて育ったマー君は、今では、押しも押されもせぬ人気の料理人。予約の取れない日本料理店の店主としても活躍をするマー君に、今後の抱負をうかがいます」
    三之助「これから笠原さんがどういうところへ向かっていきたいと考えてらっしゃるのか、というお話を伺いたいと思うんですが」
    笠原さん「恵比寿も10周年を無事に迎えまして、なんだかんだで僕も20数年料理人やっていますけど、全然これから修業だと思っていますしね。ただ最終的な目標は、やはり武蔵小山に戻って、もう一度とり将を復活させて、武蔵小山にすごい店があるらしいぞと、世界からお客さんを呼べるような店にしたいですよね。そうすれば武蔵小山に多少の経済効果を与えられると思うんで。武蔵小山に空港ができるくらいにしたいです」
    三之助「楽しみですね」
    笠原さん「楽しみです」
    一同「かんぱーい。お疲れ様でした」
    三之助「ということで、今日は最後にですね、笠原シェフいきつけのスナックに来て、これから夜な夜な反省会をしようということでございますが」
    笠原さん「武蔵小山はですね、スナックのメッカと言われているんですけれども、その中でも僕が相当来ているお店ですね、この『成美(しげみ)』は」
    三之助「せっかくですから成美さんしか知らないマー君の情報があったら教えていただきたいんですけど」
    鶴岡成美さん「実はお笑いコンビを組んでいたということですかね」
    三之助「昔?」
    鶴岡成美さん「はい」
    三之助「そんなことやってたの?」
    笠原さん「高校生の頃にですね」
    鶴岡成美さん「パチャリコっていう」
    三之助「それはコンビ名?」
    鶴岡成美さん「コンビ名」
    三之助「パチャリコ」
    笠原さん「売れなさそうな名前ですね」
    三之助「それじゃあ番組のお終いに、得意ネタを1つやってもらって、それで終わりますかね。それじゃあ、よろしくお願い…あれ? いなくなっちゃった」
    笠原さん「僕の十八番、品川音頭。歌わせて頂きます」
    三之助「いきますか? 歌っちゃう? じゃあいきましょう。ちょっと待って。次回のとっておきの品川、どうぞお楽しみに」

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